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 ルマン24時間レースアウディR10 TDI、ディーゼルパワーでポール獲得 2006/06/16 ● 新アウディR10 TDIの2台がフロントローを独占
水曜日に行われた予選第1回目は雨に見舞われましたが、予選2回目の木曜日の夕刻は晴れ、絶好のコンディション。この予選第2回目の第1セッションではドライバーは車両の最終調整に専念し、その後に行われた第2セッションの開始早々、アウディスポーツチームヨーストはトップに踊り出ました。22時の第2セッション開始直後に、リナルド・カペロとマルコ・ヴェルナーはガソリンエンジンのライバルが追いつくことのできないラップタイムをたたき出したのです。 リナルド・カペロは、3分30秒466を記録して2001年、2002年に続く自身3度目のポールポジションを獲得。そしてわずか0.118秒差で2番手としてフロントローを確保したのが、もう1台のR10 TDIを駆るマルコ・ヴェルナーでした。 土曜日に42歳の誕生日を迎えるリナルド・カペロは、自分自身に少し早い誕生日プレゼントを贈っただけでなく、水曜日のアクシデント後に万全を期すためナンバー7のアウディR10 TDIを解体し、再度組み立てたチームメイトのメカニックの苦労に報いたことになります。ナンバー7のアウディR10 TDIは、オンタイムで最終予選に戦闘準備を整えたのです。
リナルド・カペロは、優勝回数記録保持者のトム・クリステンセン、そしてアラン・マクニッシュと共に今年のルマンに挑みます。もう1台のR10TDI ナンバー8で臨むのは、フランク・ビエラ、エマニュエル・ピロ、マルコ・ヴェルナーです。これらアウディのドライバー6名全員が、ルマン24時間耐久レースで過去に1回以上優勝を経験しています。しかし、この伝統的なレースの長い歴史の中でも、ディーゼルエンジンのレーシングカーが優勝を飾ったことはまだありません。今週末、アウディが史上初めての挑戦に挑みます。 【公式予選を終えてのコメント】 Dr. ヴォルクガング・ウルリッヒ （アウディモータースポーツ代表） 結果として2回の予選をフルに使うことになりましたが、本番に向けて車両を煮詰めることができ、非常に素晴らしい結果となりました。レース用のセッティングとソフトコンパウンドタイヤでタイムを出すことができたのです。すでに公式テストでは、このタイヤで連続3〜4周はいいタイムが出せるということがわかっていました。我々は、1周しかタイムを出すチャンスがない「予選用」タイヤで他の車両にひっかかってしまうような危険を避けたかったのですが、この作戦がうまくいったということです。今日は2台とも力強い走りを見せてくれましたし、昨夜ダメージを負った1台についても素晴らしい仕事をしてくれました。フロントロー獲得は、チームスピリットを持って懸命に取り組んでくれているチーム全員に報いるものです。しかし、本当の勝負はこれからです。 リナルド・カペロ （Audi R10 TDI＃7） 昨日自分がミスをしてしまったので、ポールポジションの獲得は頑張ってくれたチームに対する私からのプレゼントです。昨夜は申し訳ない気持ちにさいなまれ、あまりよく眠れませんでした。これはあくまでレースだとわかっていても、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだったので、チームに何かお返しをしたかったのです。幸いにも、それができました。ルマンでポールポジションを獲得するのは今回が3回目で、自分でも誇りに思います。これもアウディR10 TDIのお陰です！ポールポジションを獲得しても、私たちの仕事の20パーセントをこなしたにすぎません。残る80パーセントの仕事は、土曜日と日曜日の本番です。
トム・クリステンセン（Audi R10 TDI＃7） TDI エンジンで初めてルマンのフロントローをアウディが独占したことで、ディーゼルがスポーティーだということを世界中に示すことができたと思います。リナルドとマルコはあまり危険を冒すことなく予選で速いラップタイムを出してくれた一方、アランと私は本番に向けたセッティングに専念し、自信を持ってレースに臨めます。ルマンではいつも予想外のことが起こるので、本番がどうなるかは全く予想がつきません。でも、やるべきことはやりましたし、戦闘準備は整いました。 アラン・マクニッシュ （Audi R10 TDI＃7） アウディスポーツチームヨーストの全員が、初のディーゼルエンジンでのフロントローの独占を誇りに思っていいと思います。リナルドとマルコは素晴らしい走りを見せてくれました。我々はここまで、懸命な作業と努力をしてきたのです。ただ、今日ペスカロロチームのペースが上がらなかったことには多少驚いていますが、本番では食い付いてくるはずです。R10TDI はバランスも良く、タイヤも問題ありません。本番中のコンディションがウェットでもドライでも十分対応できます。 フランク・ビエラ（Audi R10 TDI＃8） アウディにとって、2台ともフロントローで予選を終えるという素晴らしい結果が出せました。私たちのナンバー8は、ポールポジションのわずか10分の1秒後ろです。素晴らしいパフォーマンスを披露できましたし、車はとてもいい状態にあります。車も本番に向けていいバランスです。私たちは皆満足しています。あとは本番での勝利に向けて祈るのみです。 エマニュエル・ピロ （Audi R10 TDI＃8） とにかく素晴らしいの一言で、私も本当に感激しています。予選を通してトラブルもなく、アウディR10 TDIは好調で、タイムを出すことができました。ジンクス的な理由から私自身はあまりポールポジションからスタートするのは好きではないので、（2番グリッドからのスタートは）最高の結果です。ここまでで、TDI レーシングカーは速いということは証明できたので、本番での私たちの仕事は、耐久性にも優れているということを見せることです。 マルコ・ヴェルナー （Audi R10 TDI＃8） アウディ、そしてリナルドにおめでとうと言いたい。リナルドも私も良い走りができました。2台のアウディR10 TDIがフロントローを独占したのです。これ以上望むことは何もありません。私たちは数々の目標を達成してきました。あとは、本番で運が味方してくれることを祈るだけです。
ラルフ・ユットナー（アウディスポーツ チームヨースト、テクニカルディレクター） 今年最も重要なレースであるルマン24時間耐久レースで、ポールポジションからスタートできることとなりました。やはり、アウディR10 TDIは「通常の」レーシングカーに匹敵するパフォーマンスを見せつけることが出来たのです。我々は予選用セッティングをしなかったのですが、性能に優れるレーシングカーは予選でも速いということを証明できたと思います。2台のR10がいかに接戦であったかを見れば、両方のドライバーとチームが完璧なまでに車の性能を引き出したということがわかるでしょう。ドライバーが違和感なくR10を走らせることができるということは重要であり、そういう意味でも我々は本番においても十分なチャンスを手にしています。我々のクリアしたこの最初の一歩は、ルマンのレースにおいては本当に小さな一歩かもしれませんが、これによってこのプロジェクト全体のモチベーションは高まっています。明日の本番を控えて、チームは今いいムードに包まれています。 【公式予選結果】 1. カペロ／クリステンセン／マクニッシュ（アウディR10 TDI） 3分30.466秒 2. ビエラ／ピロ／ヴェルナー（アウディR10 TDI） 3分30.584秒 3. ミナシアン／コラール／コマス（ペスカロロ−ジャッド） 3分32.584秒 4. エラリー／モンタニー／ロウブ（ペスカロロ−ジャッド） 3分32.990秒 5. グノン／黒澤／中野（クラージュ−無限） 3分34.120秒 6. ラマース／ユーン／ヨハンソン（童夢−ジャッド） 3分34.864秒 以上、プレスリリースより ●キーワード関連ニュース '06/06/23 ルマン優勝によってTDIエンジン開発がさらに加速 - アウディ '06/06/19 ルマン24 時間レース アウディR10 TDI、ディーゼルパワーで歴史的な優勝 '06/06/14 アウディ TTクーペ 生産開始 新型スポーツカーに2億3,000万ユーロの投資 '06/06/13 「世界経済フォーラム東アジア会議2006」にアウディのフラッグシップを提供 '06/06/06 ルマン24 時間レース公式テストアウディR10、強烈なアピール '06/06/01 箱根彫刻の森美術館でアウディ・ミュージック・ミーツ・アート開催 |
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